天然素材のこと

衣・食・住

人間が生きていく上で欠かせないものです。
衣・食に関しては、オーガニックなものや無農薬のものなど、こだわりを持って、選んでいる方が増えてきています。
しかし、住に関しては、まだまだそういった選択が出来る環境が少ないです。特に『価格が高い。』などといった先入観が先行しているのも事実です。
無垢材、天然素材を採用した空間で生活することは、精神的・肉体的な面でのストレスの軽減をしたり、将来的にリサイクルできない廃棄物を減らすことにもつながります。

天然素材とは

自然素材とも呼ばれ、木、石、紙、草など自然界にあるものを、できるだけそのまま家づくりに利用できるようにしたものを言います。

しかし、自然界にある材料を使っていても、化学薬品を使って加工したものがあり、それらは自然素材とは呼べません。実際には、合成接着剤で貼り合わせた集成材や、化学薬品をしみ込ませて防腐・防蟻処理を施した無垢材、固まりやすくするためにアクリル樹脂を混ぜた塗り壁材などがありますが、とても自然素材とは呼べるものではありません。

昔は天然素材しか無かった

天然素材、自然素材という言葉が出てきたのは、近代になってからです。
そもそも、太古の日本の家づくりは、身近にある素材を組み合わせて造り上げてきました。その中で、「大工の技術」が発達したり、壁下地には竹で編んだ「竹小舞」、塗り壁材では、石灰を使った「しっくい」や藻類の一種である珪藻の殻の化石から成る「珪藻土」、塗料では植物の実や種から絞り出した「植物油」など、身近にある素材を工夫して、建築用材として継承されてきました。

なぜ、いま注目が集まっているのか

天然素材とは反対の言葉で「新建材」と呼ばれるものがあります。建築に使われる建材の中でも、新たに生み出された技術や加工方法によって開発された新しい建築材料の総称を言います。具体的には、塩化ビニルやポリエステル、あるいはプラスチックなどが使われるもので、集成材や石膏ボード、外壁材のサイディングなど建物の構造部材から仕上げ材まであらゆる部分に用いられます。

しかし、これらを多用しすぎることによって、シックハウス症候群や化学物質過敏症といった症状が現れ、人体に悪影響を及ぼすこともわかってきました。
天然素材は、これらの化学物質を含まないため、そういった悪影響が無いだけではなく、無垢材の温かみや、珪藻土の調湿機能など、プラスの影響をもたらしてくれます。

無垢材、天然素材は高価というイメージがありますが、そんなことはありません。機能性はもちろんですが、価格面も含めて、気軽に採用できるように提案しております。